FreeBSD Daily Topics

2007年5月10日要注意》ライブラリのバージョンアップ、スレッドライブラリの変更、シンボルバージョニングの有効化、HDAドライバの改善、ほか

heads-up

ライブラリバージョンの更新
《要注意》5月11日ごろから13日ごろをめどに、7-CURRENTにおいて以前から用意されておりまだバージョン番号が更新されていなかったライブラリの番号更新がおこなわれます。これにともなって同ライブラリを使っているアプリケーションをすべて再構築する必要があります。
スレッドライブラリの変更
《要注意》同じく同時期にシステムデフォルトのスレッドライブラリがlibpthreadからlibthr(1:1スレッド)へ変更されます。libthr(1:1スレッド)とlibkse(M:Nスレッド)はそのままシステムにインストールされ、libpthreadがlibthrへのリンクとなります。使用するスレッドライブラリを変更する場合はDEFAULT_THREAD_LIBRARYを設定します。libthrを使うと特定のアプリケーションで動作が高速になることが知られていますが、いくつかのアプリケーションで動作が不安定になることも確認されています。変更後、しばらくはこの手の改善が続けられるとみられます。
シンボルバージョニングの有効化
《要注意》同ライブラリバージョンの更新ともに、シンボルバージョニングがデフォルトで有効となります(シンボルバージョニングを有効にするためにライブラリのバージョンが更新されます。以前あげるときにあげ忘れたライブラリがあったのでこれをあげる意味があります。7.0-RELEASEへ向けた作業の一環です⁠⁠。NO_SYMVERを指定することで無効化することもできます。シンボルバージョニングの導入にともなって今後のアプリケーションはシステムがアップデートされても過去のアプリケーションはそのまま使えるということになります(ただしファイルが入れ替わると使えません⁠⁠。シンボルバージョニングに関してはDaniel Eischen氏のドキュメント(http://people.freebsd.org/~deischen/symver/library_versioning.txt)によくまとまっていますので、こちらをご覧ください。

週末以降しばらく7-CURRENTは大きな変更が続きます。X.Org 7.2.0への移行作業もおこなわれていますし、向こう1、2週間は変更に特に注意を払っておきましょう。7-CURRENTを作業環境にしている場合、向こう3週間ほどはむやみにアップデートしない方が無難でしょう。

src

sys/dev/sound/pci/hda hdac.c hdac_private.h
Intel High Definition Audio (Controller)ブリッジデバイスドライバSND_HDA(4)に対して変更と修正が入りました。新しいコーデックとしてVIA VT1708、VT1709、Realtek ALC262、ALC861-VD、ALC885が追加されています。6-STABLEでオンボードのIntel HDAインターフェースが認識されないといった場合、7-CURRENTにすることで使えるようになる可能性があります。
src/sys/sys/disk.h
src/sys/geom/geom_dev.c
GEOMプロバイダで活用されるioctlsとして新しく3つの実装(DIOCGFLUSH、DIOCGDELETE、DIOCGIDENT)が追加されました。

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