heads-up
- Portscout
Ports Collectionにおけるアプリケーションのアップグレード状況をまとめたサイトportscout - New Distfile Scannerが公開されました。これはメンテナと、
そのメンテナの管理しているportsの更新状況をまとめたもので、 アップデート対象が残っている場合にはその個数が、 そして処理しているかどうかの期間がパーセンテージで表示されるようになっています。 期限切れパーセンテージが高いものからアップデート作業を実施するための指針となりますし、
メンテナにとっては対象アプリケーションのアップデート状況を知るためにツールとしても活用できます。 - KDE4
現在移植が進められているKDE 4.
0.3のportにおいて、 ファイルの監視に使うコンポーネントがdevel/ gaminからdevel/ famへと変更されました。この変更はクラッシュを回避するほか、 これまでよりもKDE4の動作を高速にするとしています。しかしながら、 gaminとfamは同居できないため、 gaminを使うGnome系とgamを使うKDE4とで不具合が発生することになります。同点に関しては/etc/ make. confにWANT_ FAM_ SYSTEM=famを追加してからportupgrade -o devel/ fam devel/ gaminのようにしてgaminからfamへ変更する方法が一時的な解決方法として紹介されています。 しかしながら、
現在の仕組み的に最終的にはgaminで動作するように改善されることが望ましく、 famを使うままではインストール時にコンフリクトが発生する問題が避けられないように思えます。KDE4の試験portを使っている場合にはそのあたりの状況を理解したうえで同portを使うか、 または問題が解決するまでアップデートは待ったほうが良さそうです。
ports
- www/
opera-devel 開発中のOperaのportとして新しくwww/
opera-develがPorts Collectionへ追加されました。執筆現在ではOpera 9. 50 b2が用意されています。i386版のみならずAMD64版にも対応しています。安定版はwww/ operaですがこれはi386版にのみ対応しています。AMD64版が欲しい場合や最新の機能を試したい場合はwww/ opera-develを使ってみてください。 - java/
javavmwrapper Java起動スクリプトであるjava/
javavmwrapperのportが更新され、 Java 1. 6がサポート対象に追加されました。 - dns/
unbound DNSSECに対応しスタブレソルバとして動作できるモジュラ型のDNSアプリケーションUnboundのportが新しくPorts Collectionへ追加されました。UnboundはBINDのようなフルフィーチャDNSを目指すものではなく、
特定の機能を実現し高速で簡単に扱えることを目指して開発されています。興味がある場合は調査対象に追加してみてください。
links
- Reducing libc size
Hubert Feyrer氏がhubertf's NetBSD Blog: Reducing libc sizeにおいて組み込み向けのテクニックに触れています。同氏はMikko Rapeli氏がまとめたドキュメント
「How to reduce libc size」 を紹介し、 組み込み向けにNetBSDのlibcサイズを削減する方法を紹介しまています。同方法でディスク上のサイズもメモリ使用量も削減できます。 また、
Jorg Sonnenberger氏が共有ライブラリを使わずにNetBSDのCrunchgenを使うアプローチで同様の効果を得られることも紹介しています。 - Puffs and Rump
Hubert Feyrer氏はhubertf's NetBSD Blog: Recent development related to puffs, ReFUSE, rump, and moreにおいて最近NetBSDカーネルの開発が活発な状況にあることを述べ、
それはSMPに改善に関する開発のみならずAntti Kantee氏が開発しているファイルシステム回りもそうであることを説明しています。Antti Kantee氏はユーザランドファイルシステムを実現するPuffsの開発者としてAsiaBSDCon2008にも来日しています。 Antti Kantee氏はPuffs以外にも、
カーネル内部のファイルシステムインターフェースをそのままユーザランドで模倣し、 ファイルシステムの開発をユーザランドで実施して最終的にカーネルにそのままもっていけるようにしたRUMPs (Runnable Userspace Meta Programs) の開発も行っています。同氏の成果物は実装として興味深いほか、 BSDライセンスで開発されていることからFreeBSDやOpenBSDなど、 他の*BSDへの移植も期待できその点でも注目に値します。