FreeBSD Daily Topics

2008年6月20日≪至急≫KDE移植作業ヘルパ求む⁠FreeBSD 7/ULE VMwareイメージ登場⁠FreeBSD 7 TCPオプションパディングに不具合

heads-up

CALL FOR HELPERS KDE

ports - Sticky Bit氏がports mlに対してKDEの移植作業を支援してほしいとかなり切実なメッセージを報告しています。KDE 4のFreeBSDへの移植作業はMartin Wilke氏の尽力によってある程度完了しています。しかし、Ports Collectionにマージするには依然として多くの試験実施と問題の洗い出し、それに対する対処が必要です。

また、1ヵ月前に3系の最新版であるKDE 3.5.9がリリースされたにもかかわらずportが更新されないのは、それだけリソースが足りていないからだとしています。この状況を打破するには、多くの協力者の参加しかないとされています。

具体的には、現在開発中のKDEのportを実際に使ってKDE4をインストールし、動作を試してほしいとしています。

KDE4対応のportを持ってくるには次のように作業します。Unionfsを使って重ね合わせますので、Ports Collectionそのものには影響がありません。Qt4をインストールしてからKDE4をインストールして使ってみてください。実験の際は既存のユーザではなく、それように新しくユーザを作成して~/.kde/の設定ファイルが上書きされないようにすると簡単です。

KDE4対応portの取得とPorts Collectionへの適用
# cvs -d:ext:anoncvs@orm.arved.priv.at:/home/kde-freebsd co area51
# mount -t unionfs /path/to/area51 /usr/ports

Unionfsでマウントされた領域は⁠umount /usr/ports⁠のようにすればアンマウントできます。アンマウントすることでPorts Collectionは元に戻ります。KDE4を実施し問題を発見した場合には、まずKDE4 - FreeBSD Wikiをチェックして既知の問題ではなかった場合にはKDE FreeBSD MLへ報告してください。

同氏の要求はかなり切迫した内容になっており、1人でも多くのユーザの協力が必要だとしています。余力のあるユーザやデベロッパはKDE4のビルドと問題報告への参加を検討してみてください。

FreeBSD 7 SCHED_ULE VMware

FreeBSD 7.0 + SCHED_ULE Virtual Machine AvailableにおいてVMwareで使うためにカスタマイズされたFreeBSD 7システムイメージファイルが公開されました。公開されたイメージファイルは4BSDのかわりにスケジューラとしてULEが採用されている他、最適化オプションが適用されています。VMware Player 1.0向けとVMware Server 1.0向けのベースシステムが用意されているのに加えて、別ダウンロードで/usr/portsと/usr/srcのディスクイメージが用意されています。rootユーザのパスワードは"password"に設定されています。

VMware ESX ServerにデプロイできるようにディスクにはIDEではなくLSI Logic SCSI仮想ディスクが使われています。

errata-notice

FreeBSD-EN-08:02.tcp

2008年6月19日、FreeBSD 7.0-RELEASEを対象とした不具合情報FreeBSD-EN-08:02.tcpが発表されました。いくつかのファイアウォールからFreeBSD 7.0-RELEASEの生成したパケットが正しくないという報告があり、特定の条件下においてTCPオプションが正しくパディングされない不具合が発見されました。

この問題を一時的に回避するにはRFC 1323拡張とSelective Acknowledgmentsを無効にします。/etc/sysctl.confに次の記述を追加してシステムを再起動するか、⁠/etc/rc.d/sysctl restart⁠のようにコマンドを実行して設定を有効化します。

RFC 1323拡張/SACKを無効にするために/etc/sysctl.confに追加する設定
net.inet.tcp.rfc1323=0
net.inet.tcp.sack.enable=0

問題を修正するにはパッチを適用してカーネルを再構築しシステムを再起動するか、最新の7-STABLEまたは7.0-RELEASE-p2以降のセキュリティブランチにシステムをアップデートする必要があります。

RFC 1323拡張やSACKの機能を無効にした場合、ハイレイテンシーなネットワークであったり頻繁にパケットロスが発生するようなネットワークにおいてパフォーマンスが低下する可能性があります。システムをアップデートして根本的に対処する方法が推奨されます。

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