FreeBSD Daily Topics

2008年7月23日JDK/JRE 6バイナリ登場、DragonFly BSD 2.0登場、Openmoko FreeBSD、Ghostscript登場、XChat派生のConspire登場、Hamsterdb登場他

heads-up

JDK 6.0 for FreeBSD 7&6

The FreeBSD Foundationは、Sun Microsystemsとライセンスを締結し、i386/amd64アーキテクチャ対応のJDK 6バイナリおよびJRE 6バイナリの配布許可を獲得しました。代わりに従来存在したJDK/JRE 5バイナリはサポート対象から外れることになります。現在提供されているバイナリは次のとおりです。

  • Diablo Caffe JDK 1.6.0-7 (FreeBSD 6.x/i386)
  • Diablo Caffe JDK 1.6.0-7 (FreeBSD 6.x/amd64)
  • Diablo Caffe JDK 1.6.0-7 (FreeBSD 7.x/i386)
  • Diablo Caffe JDK 1.6.0-7 (FreeBSD 7.x/amd64)
  • Diablo Latte JRE 1.6.0-7 (FreeBSD 6.x/i386)
  • Diablo Latte JRE 1.6.0-7 (FreeBSD 6.x/amd64)
  • Diablo Latte JRE 1.6.0-7 (FreeBSD 7.x/i386)
  • Diablo Latte JRE 1.6.0-7 (FreeBSD 7.x/amd64)

近いうちにPorts Collectionにもバイナリパッケージを使うようにする調整と新しいport(java/diablo-jdk16、diablo-jre16)が追加されるのではないかと見られます。これまで、たとえばOpenOffice.orgをビルドするにはJavaが必要でしたが、ソースコードを取得する必要があるなど面倒なところがありました。バイナリ配布が許可されたことでこれまでよりも導入がかなり簡単になります。パッケージはFreeBSD Foundation Java Downloadsから取得できます。

DragonFly 2.0

2008年7月21日(米国時間)、DragonFly BSDの最新版となるDragonFly 2.0がリリースされました。

DragonFly 2.0における最大の注目点はHAMMERファイルシステムがリリースされた点にあります。HAMMERファイルシステムは、DragonFly BSDの発起人にして主要開発者であるMatthew Dillon氏によって開発が進められている新しいファイルシステムで、ZFSが実現しているような機能をよりスマートに実現することを目指しています。HAMMERファイルシステムでは細かいスナップショットの実現やスナップショットの管理、クラッシュしてもオンマウントで修復しfsckが不要、ヒストリカルアクセスのデフォルト有効化、アンドゥおよびロールバックの実現、リブロックの実装、1エクサバイトの最大ストレージ容量への対応といった特徴があります。HAMMERファイルシステムを試してみる目的でDragonFly 2.0を使ってみるだけでも興味深いものがあります。

Openmoko FreeBSD

FLOSSプロダクトで構成されたモバイルプラットフォームを開発するプロジェクトにOpenmokoがあります。基本的にはカーネルにLinuxを採用し、コンポーネントとしてX11、Gtk+、Gtopia、Enlightenment、GStreamer、Bluez、Gypsy、PPPなどを組み合わせるといった作りになっています。

こうした取り組みの一環として、カーネル部分にFreeBSDを採用する取り組みも進められており、FreeBSD - Openmokoにおいて進展状況を確認できるようになっています。最近販売されたNeo1973向けのシステムを構築する手順がまとまっています。こういった移植が実現できる背景には、最近FreeBSDがARM向けの開発を進めている背景があります。

ports

print/gsview

Ghostscriptに対するグラフィカルインターフェースアプリケーションGSviewのportが新しくPorts Collectionへ追加されました。GSviewはPostScriptおよびPDFファイルの印刷や閲覧機能を提供しているほか、ページを任意の順序に並び替えて表示する機能、ページサイズと方向の自動判定、ページをPDF/PostScript/ビットマップに変換する機能、ズーム表示機能、圧縮(gzip, bzip2)されたファイルの直接読み込み機能、オンラインヘルプ機能などの特徴があります。

irc/conspire

軽量の高機能IRCクライアントアプリケーションConspireのportが新しくPorts Collectionへ追加されました。ConspireはXChat 2.9 CVSをベースにして派生したアプリケーションで、GtkをベースとしたクライアントUIを提供するバージョンと、ボットとして動作するためにUIをもたないアプリケーションの双方が提供されています。これは主なコードをlibconspireとして分離することで実現されています。

スクリプト機能は今のところ公式にはサポートされていませんが、開発作業が実施されている状況にあります。

 Conspire動作例 - XChat2系アプリを使っていれば違和感なく使える
図 Conspire動作例 - XChat2系アプリを使っていれば違和感なく使える

XChatやXChatをベースに派生したほかのプロジェクトはそれほど開発が活発に行われていませんが、Conspireは活発に開発が継続されています。興味があるユーザはConspireを試してみると良いでしょう。

databases/hamsterdb

軽量な組み込み向けデータベースエンジンHamsterdbのportが新しくPorts Collectionへ追加されました。Hamsterdbはすでに3年間以上にわたって開発されている組み込みデータベースで、高性能、安定性、移植性のすべての注力して作業が続けられています。

おすすめ記事

記事・ニュース一覧