FreeBSD Daily Topics

2008年8月4日OpenJDKへBSD Javaマージ提案、FreeBSD VirtualBox 1.6.2で優れた動作、BIND p2へアップデート、VLC更新

heads-up

OpenJDK/BSD is going on

Sun MicrosystemsはJRLのもとで提供されているBSD JavaをOpenJDKへマージする許可を出しました。種々の作業も終わり、JRLのもとで開発されたパッチセットを例外条項付きのGPLv2で提供されているOpenJDKへ合法的にマージできる状況です。BSD JavaをMac OS Xに移植した成果物であるSoyLatteをマージする許可も出ています。

これを受けてDalibor Topic 氏はCFV: Project sponsorship: BSD portにおいて、移植グループとして提案されているBSD port Projectを支援するべきかどうかの投票を求めています。投票は2008年8月8日に締めきられます。支援が決定された場合、これまでBSD Javaとして開発されたパッチセットがOpenJDKへマージされることになります。

2008年7月31日(米国時間⁠⁠、BSD port ProjectのGreg Lewis氏はBSD port of OpenJDKにおいてBSD JavaをOpenJDKへマージすることの利点を強調しています。BSD JavaはFreeBSD、OpenBSD、NetBSD、MacOS Xをサポートしi386およびamd64の両アーキテクチャに対応しています。sparc64への移植パッチも存在しており、BSD Javaをマージすることでこういった利点をOpenJDKにもたらせるとしています。

また、これまでの開発の段階で、他のOSに影響がでないようにパッチセットを開発してきたことから、BSD JavaをOpenJDKへマージすることで生じる他のOSへの影響はないだろうと説明しています。BSD JavaがOpenJDKにマージされると、これまで遅れがちだったFreeBSDにおける最新Javaのサポートが可能になると見られます。Javaのサポートが弱かったためFreeBSD+Javaでサーバシステム開発を断念していた場合、これでFreeBSDにおいてもJavaを積極的に活用したシステム開発が可能になりそうです。

VirtualBox better for FreeBSD

Ivan Voras氏は2008年7月31日(米国時間⁠⁠、自身のブログにおいてVirtualBox 1.6.2でFreeBSDが実に優れた動作をすると報告しています。UnixBenchベンチマークの結果ではVMwareよりもかなり優れた結果を出しています。ベンチマーク結果の概要は次のとおり(数値が高いほどスコアがいい⁠⁠。

  • FreeBSD 7-CURRENT (VMWare Server 1.0 on Windows XP) - 70.1
  • FreeBSD 7-CURRENT (QEmu+kqemu on Windows XP) - 33.3
  • FreeBSD 7.0-RELEASE (VirtualBox (i386) on Windows XP) - 199.3

個別の項目をチェックしていくと、VMwareではコンテキストスイッチの処理が大きな弱点になっていることが見えてくるようです。以前のバージョンではそれほど性能が発揮できなかったVirtualBoxですが、VirtualBox 1.6.2からは実にいい動きをするようです。仮想環境でFreeBSDの動作を検討している場合にはVirtualBox 1.6.2以降のバージョンを検討してみると良さそうです。

ports

dns/bind9
dns/bind94
dns/bind95

dns/bind9、dns/bind94、dns/bind95のportが、パッチレベル2へ更新されました。種々のバグが修正されている他、パフォーマンスが改善されています。個別の項目としては重要なポートアロケーション問題が修正されているほか、UDPクエリに関する問題が多発しているならTCPクエリおよびゾーン転送の許可追加、ポートランダマイゼーションに関するセキュリティ機能の追加などが実施されています。

multimedia/vlc

マルチメディアプレーヤVLCのportが0.8.6iへアップグレードされました。利便性に関する修正が実施されているほか、セキュリティ問題が修正されています。また設定オプションからもはや無効になっているLAMEとCORBAが削除されています。

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