heads-up
- SUJ - Journaled SoftUpdates
システムが不正にシャットダウンしたあとに実施されるバックグラウンドfsckを不要にするための開発SUJ - Journaled SoftUpdatesの現状が報告されています。これはUFS2に対して必要最小限のログ機能を追加することでfsckにかかる時間の劇的な短縮を実現するものです。必要最小限のログだけをとるため、
最大でもログ領域に64MBのみが消費され、 fsckにかかる時間もファイルシステムのサイズではなくログのサイズに依存するようになります。 UFS2+Softupdatesは高信頼が求められる用途では魅力的な選択肢です。長い実績があり信頼がおけるうえ、
細かいファイルの作成・ 削除が繰り替えられるような用途ではすばらしい性能を発揮します。バックグラウンドfsckを実現したことでfsckにかかる時間の分システムが動作しないという問題を回避していますが、 バックグラウンドfsckには高い負荷がかかるという問題がありました。SUJ - Journaled SoftUpdatesはこの問題を抜本的に改善するものとして期待されます。 従来のUFS2+Softupdatesは基本的にそのままであるため、
従来の信頼性を損なわないという特徴もあります。後方互換性と上位互換性の双方が完全にとれており、 導入も容易です。機能のオン・ オフはtunefs(8)で切り替えます。すでに安定しつつあると認識されており、 1月が終わるまでには9-CURRENTにマージしたいと報告されています。 この取り組みはYahoo!、
iXsystems、 Juniper Networksの支援のもとで実施されているほか、 仕組みを理解するためにKirk McKusick氏が支援していると説明があります。 - NFSv4 ACL support
ZFSおよびUFSにおけるネイティブNFSv4 ACLのサポートが9-CURRENTにマージされたと報告されています。FreeBSD 8.
1-RELEASEまでにマージされる見通しとされています。 - POSIX utmpx for FreeBSD
従来のutmpが削除され、
かわりにPOSIX utmpx実装が実施されました。utmpとPOSIX utmpxの実装には互換性がないため、 この変更には注意が必要です。とくにPorts Collectionからインストールするタイプのサードパーティアプリケーションはそれぞれのportが個別に対処する必要があります。
2009Q4 FreeBSD Status Reportが公開されました。報告されているプロジェクトから興味深いプロジェクトを紹介します。