heads-up
- HAST Project is Complete!
current - FreeBSD Foundationが支援を実施してきたプロジェクトHASTの開発が一通り完了しFreeBSD 9-CURRENTへコミットされました
(Revision 204076)。同プロジェクトが完了したことがFreeBSD Foundation: HAST Project is Complete!において開発者であるPaweł Jakub Dawidek氏のコメントとともに発表されています。 - HAST. - FreeBSD Wiki
- [base] Revision 204076
- FreeBSD Foundation: HAST Project is Complete!(l)
- FDT: 2009年12月14日 FreeBSD高信頼性レプリケーションHAST、
最初のマイルストーンに到達 - FDT: 2009年10月30日 高信頼性レプリケーションプロジェクトHAST
HASTプロジェクトはFreeBSD GEOMプロバイダで高信頼レプリケーションを実現するクラスを開発する取り組みです。TCP/
IPで接続された物理的に異なるノードを対象にレプリケーションを実施し、 高い信頼性を実現するレプリケーションシステムをブロックレベルで透過的に実現することを目指しています。仮にマスターノードが故障したとしても、 1ビットも失われることなくシステムは稼働を続けます。 高信頼レプリケーションシステムは長らくFreeBSDに望まれてきた機能のひとつです。ZFSが移植されたこともあり、
FreeBSDは大容量でかつ高い信頼性が求められるストレージシステムでも採用されるケースが増えています。HASTはこうしたシーンに求められていた機能でした。 従来のGEOMクラス、
GEOM GateとGEOM Mirrorを組み合わせると同様のこともできますが、 この2つの組み合わせはうまく動作しないケースもあるなど高い信頼性が必要とされるケースでの採用はそう簡単ではない背景がありました。今回HASTのように専用のクラスが開発されたことで、 こうした問題が解決したことになります。 Paweł Jakub Dawidek氏はFreeBSD Foundation: HAST Project is Complete!に掲載したコメントの中で、
技術的な視点から見て挑戦となる取り組みだったことはもちろん、 FreeBSD Foundationから支援を得ているだけに、 プロジェクトを失敗させてその信用に傷をつけることはできないとチャレンジしがいのある取り組みだったことを伝えています。 HASTの詳しい情報はHAST. - FreeBSD Wikiにまとまっているほか、
hastd(8)、 hastctl(8)、 hast. conf(5)のオンラインマニュアルに情報がまとまっています。HAST機能はFreeBSD 9系における目玉機能のひとつになるとみられます。なおRevision 204076で追加された実装では、 今のところノードの総数は2つに制限されています。