FreeBSD Daily Topics

2010年7月7日Jailごとにリソースを制御する機能を開発するプロジェクト、gihyo.jp FreeBSD勉強会第5回開催

heads-up

Per-Jail Resource Control Project

FreeBSDの提供する軽量高速仮想化メカニズムの1つにJailがあります。最近の開発でJailごとにネットワークスタックが独立され、従来よりも強力な仮想化が実現されました。ほかの仮想化技術とことなりきわめて軽量であり、ホスティングサービスの提供などで活用されています。

今回、このJailに、Jailごとのリソース制御機能の開発を実装するとEdward Tomasz Napierala氏が発表し、同プロジェクトをFreeBSD Foundationが支援することになりました。これまでJailにはJailごとのリソース制御機能が用意されていませんでした。Jailごとのリソース制御機能はFreeBSD Jailにおいてこれまで渇望されてきた機能の1つで、プロジェクト完成後にはFreeBSDの大きなセールスポイントになると見られます。

同プロジェクトではリソースを制御するための統一したフレームワークを開発することを目指しています。そのリソース制御フレームワークを活用してJailごとのリソース制御機能を実装するとのことです。将来的には同フレームワークをベースとして階層化リソース制御機能やAIX WLMのような制御機能の実装などが取り組まれることになるようです。また同フレームワークはより正確なリソース使用記録機能なども提供することになり、課金メカニズムとしても活用できると説明があります。

FreeBSD Jailはホスティングサービスの基盤技術として採用されることが多いのですが、これまでそうしたサービスを提供するISPは独自にリソース制御機能を実装していました。そうした機能がFreeBSDにマージされるという話題がでたこともありましたが、結局公開されずに現在に至ります。今回のEdward Tomasz Napierala氏の取り組みが現実的な進展ということになりそうです。

gihyo.jp FreeBSD勉強会

7月16日(金)に、gihyo.jp FreeBSD勉強会第5回が開催されます。今回は、河部展氏に「FreeBSDにおけるZFSのあれこれ─FFS/ZFSのベンチマーク」と題して、FreeBSDのファイルシステム、FFS/ZFSについて解説していただきます。

参加申し込みは7月6日から13日夜12時まで、gihyo.jpの勉強会ページにて受け付けます。

 FreeBSD勉強会 第5回概要
名称gihyo.jp FreeBSD勉強会
第5回 BSDCan 2010レポートおよび開発状況について
日程7月16日(金)
時間19:00~21:00(予定)
開催場所株式会社Speee セミナールーム
東京都港区六本木4-1-4 黒崎ビル4階
定員22人程度
参加費500円(当日徴収いたします)
URLhttp://gihyo.jp/event/01/freebsd/2010/0716
実行委員会佐藤広生(東京工業大学/FreeBSD Foundation)
後藤大地(オングス代表取締役/FreeBSD committer)
馮富久(技術評論社 クロスメディア事業部)
松永一郎(Speee/開発部)
協力企業株式会社技術評論社
株式会社Speee
有限会社オングス

お申し込み多数の場合、抽選となります。

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