freebsd-sr
2010Q2 FreeBSD Status Reportが公開されました。報告されている中から興味深い話題を簡単に紹介します。
- Making Ports Work with Clang
Ports CollectionのビルドにGCCではなくClangを使うようにするための最初の取り組みが完了したことが報告されています。make.
confで 「PORTS_ CC」 を指定することで、 Ports Collectionのビルドに利用するコンパイラを簡単に切り替えることができると説明されています。ほとんどのportはビルドできているとのことですが、 いくつかのportがビルドできないとのことです。これはClangのバグにも原因があるとのことですが、 今後こうしたビルドできないportをビルドできるようにする取り組みが進められるとのことです。 - Kernel Event Timers Infrastructure
新しく開発が進められているカーネルイベントインフラストラクチャに関する内容がAlexander Motin氏から報告されています。最近のPCにはi8254、
RTC、 LAPIC、 HPETなどのイベントタイマが搭載されています。FreeBSDカーネルはすでに最初の3つについてはサポートしています。 Kernel Event Timers Infrastructureはイベント機能ごとにデバイスドライバを実装するのではなく、
背後のH/ Wに関係なく利用できる汎用的なイベントフレームワークを開発しようというものです。どのデバイスに対しても同一のAPIで操作できるようにすることを目指しています。複数のH/ Wがある場合にはより適切なほうを使い、 デバイスがない場合にはソフトウェア的なエミュレーションを内部で実施することになります。開発されたコードはすでにamd64番およびi386番の9-CURRENTにマージされているとのことです。