heads-up
2010Q2 FreeBSD Status Reportが公開されました。報告されている中から興味深い話題を簡単に紹介します。
- Packet-Capturing Stack - ringmap
ハイスピードネットワーク向けに特化したFreeBSDパケットキャプチャ実装ringmap
(Packet-Capturing Stack) の開発進捗が報告されています。ringmapはzero-copy BPFと同じアイディアのもと、 共有メモリを活用することでパケットコピーの必要性を極力削減することを目的としたものです。zero-copy BPFとの違いは、 ringmapではキャプチャ中のすべてのパケットコピーを排除する点にあります。その間、 ネットワークアダプタのDMAバッファはダイレクトりにユーザスペースへマッピングされることになります。 ringmapの機能はlibpcap経由で利用可能です。ユーザスペースのアプリケーションは、
なんら新しい追加を実施することなく、 この新機能の恩恵にあずかることができます。SoC 2010の成果物として、 次の作業が完了したと報告されています。 - 9-CURRENTへのマージ完了
- ほかのネットワークドライバへも適用しやすいように移植性に考慮した設計と実装
- マルチスレッドで動作するように拡張
今後の開発内容としては10GbEへのringmapの移植、
8-STABLEへのマージ、 評価試験、 ドキュメントの用意などが挙げられています。10GbEへの移植としてはすでにixgbeドライバへの統合が進められているとのことです。