2010Q2 FreeBSD Status Reportが公開されました。報告されている中から興味深い話題を簡単に紹介します。
- Resource Containers
Edward Tomasz Napierala氏がSoCの一環として取り組んでいるリソース制御メカニズムの実装に関する取り組みが紹介されています。現在のところFreeBSDは基本的なリソース制御機能のみを提供しています。SYSV IPCに関するリソース制御などは提供していませんし、
Jailに対してもリソース制御は提供していません。 このため例えば、
異なる負荷状態のJailを運用したいといった場合、 その制御が実質的に難しいという問題があります。FreeBSDをベースにした商用のホスティングサービスでは独自にFreeBSDにリソース制御機能を追加して活用するなど特化した機能を追加しています。 Edward Tomasz Napierala氏の取り組みはリソースコンテナを実装することと、
Jailごとのリソース制御メカニズムを実現することにあると説明されています。ここで導入が目指されているリソースコンテナは、 プロセスのグループに対してリソース制御機能を提供する階層的なリソース制御機能 (Jobs) のベース機能としても活用されることになります。 細かいリソース制御機能はこれまでFreeBSDに求められてきた機能のなかで重要なものの1つです。この取り組みはSoCで最初の取り掛かりり部分が実装されたほか、
FreeBSDファウンデーションによって開発の取り組みそのものが支援されています。