FreeBSD Daily Topics

2010年10月8日PC-BSDのパッケージ管理PBI

pc-bsd

PBI Command Line Utilities

PC-BSDはPBIと呼ばれるアプリケーションパッケージ管理システムを提供しています。これはPC-BSDを特徴付けるもっとも代表的な機能で、デスクトップ/ワークステーション用途で使うための重要なポイントになっています。

FreeBSDのPorts CollectionやPackagesは基本的に一枚岩のシステムです。あるアプリケーションをインストールしようとした場合、そのアプリケーションと、そのアプリケーションが必要とするほかのアプリケーションやライブラリもインストールします。この場合、たとえばあるライブラリのバージョンが上がった場合、そのライブラリに依存しているアプリケーションやライブラリも同じく更新しなければならなくなります。これを簡単に実施するための管理ツールがportupgrade(1)やportmaster(1)です。

PC-BSDのPBIはこうした問題を解決するための仕組みです。Ports CollectionからPBIパッケージを作成するというところはPackagesと同じですが、自分のみならず依存するライブラリなども含めて単一のパッケージを作成するところが違います。そしてインストール先も/usr/local/にインストールするのではなく、アプリケーションごとに個別のディレクトリにインストールします。このようにPBIのアプリケーションはそれ単体で必要になるものをほとんど含み、ベースシステムや他のアプリケーションインストールの影響を受けにくいという特徴があります。アプリケーションのアップグレードやダウングレードが簡単に実施できるのはPBIのこうした仕組みに理由があります。

PBIの管理はGUIツールを使いますが、現在コマンドラインツールの開発が進んでいることがFirst Look and Call for Testers/Documenters: PBI Command Line Utilities | Official PC-BSD Blogで紹介されています。PC-BSD 9 Handbook - PC-BSD Wikiにマニュアルがまとまっています。FreeBSDにおけるパッケージ管理にはpkg_*系のコマンドを使いますが、これに習って開発されているようです。pbi_add(1)、 pbi_autobuild(1)、pbi_create(1)、 pbi_delete(1)、 pbi_icon(1)、 pbi_info(1)、 pbi_makepatch(1)、 pbi_makepatch(1)、 pbi_makeport(1)、 pbi_patch(1)、 pbi_update(1)といったツールになるようです。

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