2010Q3 FreeBSD Status Reportが公開されました。報告されている中から興味深い話題を紹介します。
- BSNMP Enhancements
FreeBSD Foundationの支援のもとで実施されたFreeBSD bsnmpd(1)組み込みSNMPデーモン機能拡張の取り組みが報告されています。報告されている開発内容は次のとおりです。
bsnmpd(1)用ワイヤレスネットワーキングモジュールsnmp_
wlan(3)の開発。このモジュールを使うことでwlan(4)インターフェースにおけるモニタリングや設定などが可能になります。すでにマージが実施されFreeBSD 9-CURRENTベースシステムに統合されています。 bsnmplib(3)、
bsnmpd(1)、 bsnmptools(via ports)におけるSNMPv3認証機能と暗号化機能のサポート追加。メッセージダイジェストや暗号計算にはOpenSSL crypto(3)で実装されているアルゴリズムが利用されます。今のところデフォルトではbsnmpd(1)はcrypto(3)ライブラリを利用するようにはなっていないため、 認証されていないプレーンテキストでのSNMPv3 PDUのみが処理されます。 SNMPv3ユーザパラメータを調整するためのsnmp_
usm(3)モジュールの開発。RFC 3414に規定された機能を実現するための開発です。 ビューベースアクセス制御の設定を実施するためのsnmp_
vacm(3)モジュールの開発。RFC 3415にて規定されています。
報告によると主要な開発はほとんど完了しており、
今後の作業はドキュメントの更新、 コードのクリーンナップとレビュー、 より多くのユーザテストの実施となっています。