2010Q3 FreeBSD Status Reportが公開されました。報告されている中から興味深い話題を紹介します。
- Chromium Web Browser
Ports Collectionに追加されたChromium Webブラウザに関する作業状況やマージポリシーが報告されました。現在Ports Collectionには古いバージョンのChromium
(www/ chromium, 5. 0.375. 127) がマージされています。これはChromiumを移植するにあたって、 次のモデルが採用されているからです。 - 最新のChromiumをFreeBSDで動作させるためのパッチはサブスクライバに対して提供する
- 一定期間、
この最新のパッチはサブスクライバのみに提供する - 一定期間経過後、
最終的にPorts Collectionにパッチをマージする
今後の作業としては次の項目が挙げられています。
- 登場する新しいChromiumを順次FreeBSDへ移植していく
- タスクマネージャの実装
- ALSAオーディオバックエンドをOSSへ移植
新しいChromiumはLLVM Clangをコンパイラとして採用していると説明があります。FreeBSDはGCCからClangへの変更を進めており、
ベースシステムはもちろん、 Clangに移行した場合にはPorts CollectionでビルドするアプリもClangでのビルドへの置き換え検討することになります。Chromiumは大規模C++アプリをClangでビルドする事例として興味深いといえます。