FreeBSD Daily Topics

2010年11月15日FreeBSD Chromium開発報告

2010Q3 FreeBSD Status Reportが公開されました。報告されている中から興味深い話題を紹介します。

Chromium Web Browser

Ports Collectionに追加されたChromium Webブラウザに関する作業状況やマージポリシーが報告されました。現在Ports Collectionには古いバージョンのChromium(www/chromium, 5.0.375.127)がマージされています。これはChromiumを移植するにあたって、次のモデルが採用されているからです。

  • 最新のChromiumをFreeBSDで動作させるためのパッチはサブスクライバに対して提供する
  • 一定期間、この最新のパッチはサブスクライバのみに提供する
  • 一定期間経過後、最終的にPorts Collectionにパッチをマージする

今後の作業としては次の項目が挙げられています。

  • 登場する新しいChromiumを順次FreeBSDへ移植していく
  • タスクマネージャの実装
  • ALSAオーディオバックエンドをOSSへ移植

新しいChromiumはLLVM Clangをコンパイラとして採用していると説明があります。FreeBSDはGCCからClangへの変更を進めており、ベースシステムはもちろん、Clangに移行した場合にはPorts CollectionでビルドするアプリもClangでのビルドへの置き換え検討することになります。Chromiumは大規模C++アプリをClangでビルドする事例として興味深いといえます。

おすすめ記事

記事・ニュース一覧