2010Q3 FreeBSD Status Reportが公開されました。報告されている中から興味深い話題を紹介します。
- Five New TCP Congestion Control Algorithms for FreeBSD
FreeBSD Foundationが支援を開始した新しい取り組みとして、
新しく5つのTCP輻輳制御アルゴリズムモジュールを実装する取り組みが紹介されています。既存のNewRenoをTCP輻輳制御アルゴリズムモジュールにするほか、 新しくHTCP、 CUBIC、 Vegas、 HD、 CHDの5つのアルゴリズムをTCP輻輳制御アルゴリズムモジュールとして実装すると説明があり、 最終的に6つのTCP輻輳制御アルゴリズムモジュールが登場することになります。 こうしたTCP輻輳制御アルゴリズムがモジュールとして導入されるのは他に例が見られないとのことで、
かなり最新の取り組みがFreeBSDに対して実施されることになります。実装後はネットワークアルゴリズムの研究者にとって価値のあるプラットフォームになるほか、 FreeBSDをアプライアンスのベースに導入しているベンダに対してTCP関連の再実装の負荷を減らすことにつながるほか、 ネットワーク管理者に対して状況に応じたTCP輻輳制御アルゴリズムの選択を提供できるようになるということです。 FreeBSDをネットワークシステムの重要なポジションで採用している場合など、
このプロジェクトの取り組みは注目すべきものとなります。プロジェクト関連のアナウンスはfreebsd-netメーリングリストで実施されるとあり、 注力しておいてほしいと説明があります。