FreeBSD Daily Topics

2010年11月30日FreeBSDサービス制御機構fsc開発報告

2010Q3 FreeBSD Status Reportが公開されました。報告されている中から興味深い話題を紹介します。

FreeBSD Services Control(fsc)

FreeBSDのベースシステムへの統合を目指して開発が進められている新しいサービスモニタリングメカニズムFreeBSD Services Control(fsc)の開発状況が報告されました。fscはrc.dメカニズムに統合されることになる新しいモニタリングサービスで、daemontoolsのモニタリング機能をFreeBSDのベースシステムにもたらすような働きをします。fscの主なソフトウェアは次のとおりです。

  • fscd - システム起動時に起動されるfscデーモン。登録されるサービスを監視して、サービスの再起動や終了などの処理を実施する
  • fscadm - fsc制御ユーティリティ。fscデーモンで監視するサービスを追加したり、モニタリングしているサービス一覧の表示、モニタリングしているサービスのプロセスIDの表示やプロセスファイルの表示などを依頼するツール

fscに登録されたサービスが何らかの原因で終了した場合、条件に一致していれば自動的に再起動が実行されます。正規の終了処理であると判定された場合には、そのままサービスは終了となります。daemontoolsなど既存のツールと比較した場合の利点として、次の項目が紹介されています。

  • ポーリングではなくプッシュ通知を使って実装されている
  • 既存のrc.dメカニズムとよくなじむようになっている
  • FreeBSD開発者が直接機能を拡張することができ、サードパーティツールを使うよりも迅速な対応が期待できる

fscのアイデアの一部はdaemontoolsやSolaris Service Management Facility(SMF)からきていると説明があります。前回の報告から比べてバグが2つ修正された他、ドキュメントが更新されたことが報告されています。9-CURRENTへのマージはまだ実施されていません。さらに試験を繰り返してから統合されることになるようです。

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