2010Q4 FreeBSD Status Reportが公開されました。報告されている中から興味深い話題を紹介します。
- Chromium
Rene Ladan氏がFreeBSD向けにChromiumの移植を進めていることを紹介しています。FreeBSDのPorts CollectionにはすでにChromiumのport (www/
chromium)が追加されていますが、 現在はビルドできない設定になっています。これはセキュリティホールが存在するバージョンが登録されているためです。 Chromiumの移植作業はChromium for FreeBSDで実施され、
この成果物がPorts Collectionにマージされました。この取り組みは移植作業を継続するための資金が必要であるとし、 購入者に対しては常に最新版を提供するものの、 Ports Collectionに対しては一定期間が経過したあとの古いバージョンを登録するとしていました。 Ports Collectionに登録された段階では問題は発覚しませんでしたが、
Ports Collectionに登録されているChromiumに脆弱性が発見されたあともバージョンアップが実施されない状況が続きました。結果、 www/ chromiumのportはビルドできない設定に変更され、 現在に至ります。このモデルの良くないポイントが出てしまっていると指摘するコミッタもいます。 2010Q4 FreeBSD Status Reportに寄せられた報告によれば、
現在のところChromium 9の移植が進められており、 すでにいくつかの機能を除いて動作していると報告されています (Chromium 9動作スナップショット)。Googleに対してFreeBSD向けのChromiumパッチを取り込むように交渉しているという説明もあり、 この取り組みがうまくいった場合、 より最新のバージョンがPorts Collectionに登場する可能性があります。