heads-up
- ZFSv28 is in FreeBSD 9-CURRENT
current - これまでパッチとして提供されてきたZFSv28がFreeBSD 9-CURRENTへマージされました。マージされる前はZFSv15がサポートされていたため、
v15からv28へ一気にアップグレードすることになります。今回のマージでZFSプールバージョンは28へ、 ZFSファイルシステムバージョンは5へアップグレードされることになります。すでに導入してあるプールやファイルシステムをアップグレードするにはzpool upgrade -aやzfs upgrade -aなどのコマンドを利用します。 アップグレード作業には注意が必要です。システムに関連する機能をすべてUFS2で保持している場合にはとくに問題なくアップグレードを実施できると見られますが、
アップグレードに関連したスライスやパーティションにZFSを採用している場合には、 アップグレードの途中で作業が停止する可能性があります。たとえば、 通常のアップグレード手順を踏んで再起動後にシングルユーザモードで起動してmake installworldやmergemasterを実施しようとした場合、 ZFSの領域に必要なファイルがあるといったケースでは最悪の場合はZFSをマウントできずに作業が進められなくなる可能性があります。システムを再起動する前に必要になるすべてのアップグレード作業を実施する必要があります。 ZFSv16からv28までそれぞれ興味深い機能が登場していますが、
とくに重複排除機能 (de-duplication) が登場したことと、 RAIDZ3 (トリブルパリティRAIDZ) が登場したあたりが注目されます。ケースバイケースとなりますが重複排除機能を有効にすることでディスク容量の削減を実現できます。 移植元となるOracleのZFSは現在バージョン31あたりまで開発が進んでいて、
暗号化機能やzfs listのパフォーマンス改善などが実現されています。Solaris系以外のOSで実用的にZFSが利用できるとOSとしてはFreeBSDが進んでおり、 手軽にZFSを活用できるOSとして便利です。1ヶ月後を目処に8-STABLEにも反映されるとみられます。FreeBSD 8. 3-RELEASEで利用できる見通しになっているほか、 FreeBSD 9. 0-RELEASEで利用できるようになると見られます。