2011年5月13日および14日、
- FreeBSD 9 default installer BSDInstall
FreeBSD 9.
0からシステムのデフォルトインストーラがsysinstall(8)からbsdinstall(8)へ変わります。sysinstall(8)はFreeBSD 2. 0の時代(1990年代中期)から使われているインストーラおよび簡易管理ツールで、 C言語で開発されています。FreeBSDの多機能化が進むにもかかわらず、 sysinstall(8)がその流れに追いついてきておらず、 ZFS、 GEOM、 ワイヤレスネットワークなど最新の機能を活用できていない点が以前から指摘されていました。 bsdinstall(8)はこうした問題を解決するために開発が進められているインストーラで、
すでにFreeBSD 9-CURRENTにマージされています。主な特徴は次のとおりです。 - シェルスクリプトで開発されている
- 最新の機能を活用
- すべてのアーキテクチャをサポート
- 高い拡張性
bsdinstall(8)の動作画面は一見するとsysintall(8)と同じように見えます。インストール中のプログレス表示などもあるため、
シェルスクリプトで動作しているとは思えないところがありますが、 プログレス表示などもdialog(1)コマンド経由で実施されており、 シェルスクリプトで動作しています。dialog(1)コマンドはこうした高度な表示ができるように入れ替えられました。 bsdinstall(8)の登場と同時に、
フロッピーディスクのインストールサポートは終了になる見通しです。シェルスクリプトで開発されたシステムインストーラバックエンドとしてすでにPC-BSDのpc-sysintall(8)がFreeBSD 9-CURRENTにマージされています。今のところbsdinstall(8)は単体のインストーラで、 pc-sysinstall(8)と連動していません。bsdinstall(8)をフロントエンドに採用し、 バックエンドにpc-sysinstall(8)を利用するための取り組みは今後の開発課題となります。 新しいシステムインストーラが必要だという議論はこれまで何度も出てきては、
現実されることなく消えていきました。pc-sysinstall(8)とbsdinstall(8)はすでに採用され、 開発も活発です。FreeBSD 2. 0が登場して以来使われてきたsysinstall(8)ですが、 FreeBSD 9. 0でついに別のインストーラへ置き換わることになります。