2011年5月13日および14日、
- Chromium on FreeBSD
2010年の段階ですでにChromeのベースとなっているオープンソース版のChromium
(www/ chromium) は、 Ports Collectionに登録されていましたが、 サブスクリプション開発モデルとPorts Collectionへの遅延登録というハイブリッドモデルを採用したため、 迅速に脆弱性に対応できないという問題が指摘されるようになりました。 その後、
オリジナルのメンテナはwww/ chromiumのメンテナンスを手放します。こののち、 freebsd-chromium@freebsd. orgのメーリングリストが作成され、 現在のChromium portが開発されることになります。移植作業を実施したRene Ladan氏から移植作業の経緯や今後の計画などが紹介されました。 Rene Ladan氏の説明によると、
パッチのほとんどは 「|| defined (OS_ FREEBSD)」を追加するだけで済んだとされています。実際、 www/ chromiumに導入されている大量のパッチは説明されているように 「|| defined (OS_ FREEBSD)」を追加するという処理が大半を占めています。当初このパッチはメインストリームにマージするとされていましたが、 その取り組みは今のところ成功していないようです。 Rene Ladan氏は今後の課題として、
Capsicumのサポートを追加する旨を説明しました。CapsicumはUNIXのこれまでのセキュリティモデルとケーパビリティの双方を組み合わせたような新しいセキュリティ機能で、 FreeBSD 9-CURRENTに導入が予定されています。実証実験としてChromeにCapsicumを適用したコードがあるため、 これを参考にしながら作業が実施されるものとみられます。 今のところwww/
chromiumの更新は迅速です。HTML5/ CSS3の最新機能を利用するブラウザとして活用できます。www/ operaも最新版の取り込みが早く、 HTML5/ CSS3の最新機能を利用するブラウザとして活用できるほか、 Firefoxも数ヵ月おきのメジャーアップグレードモデルへ切り替えたことから、 ChromeやOperaほどではないにせよ、 www/ firefoxも最新の機能を利用しやすくなりつつあります。