eurobsdcon
- FreeBSD vendors and project eco-system
FreeBSDは多くのベンダによって活用されています。FreeBSDの活用を公開している企業としては、
たとえばNetApp、 Citrix、 AppliedMicro、 iXsystems、 Isolon Systems、 Juniper Networks、 Apple、 Spectra Logic、 Yahoo!などがありますし、 とくに公表はしていないもののプロダクトとして活用しているという企業は多数に登ります。 BSDライセンスですのでとくにソースコードを公開する義務がなく、
企業としては採用しやすいわけですが、 まったく公開しないというのも、 ベンダにとってはあまり意味がないわけです。他社プロダクトと差別化を生む機能を実装してプロダクトやサービスの売りとしている場合でも、 最新のFreeBSDの機能は使いたいわけですから、 定期的にプロダクトのベースを最新のFreeBSD安定版へマージしていくことになります。 自社会社でまったく外にコードを出していない場合、
ベースとなるFreeBSDをアップデートするごとに大量の開発リソースをそこに割く必要がでてくるわけです。ベンダとしては、 差別化のコア部分は自社で保有しつつ、 こうしたマージ作業は簡単になるようにほかの部分はFreeBSD本体にマージしてしまった方が楽ということになります。 FreeBSD Projectとしてもベンダが望む機能やフレームワークを実装する方が、
こうしたベンダが取り組んだ成果物を取り込みやすくなり、 お互いにメリットがあります。ベンダが実際にどういった機能を求めているのか知ることは、 開発者のモチベーションにもつながりますし、 お互いに利点があるわけです。 こうしたベンダとの互恵関係がもっとも進んでいるのは米国での取り組みと言えます。来月の頭にはサンフランシスコでベンダサミットを開催し、
情報交換などが実施される見通しです。最近は日本企業のプロダクトのマニュアルにFreeBSDライセンスが記載されているなど、 活用のシーンは広がっているようですが、 日本においてはベンダと開発者、 ベンダとプロジェクトとの意思疎通を取る場所や方法がないというのが一つの課題といえます。 日本でもFreeBSDベンダサミットが開催できないか、
定期的に意見交換ができる場所や方法を実現できないか模索しています。興味がある企業の方などおりましたら、 ぜひご連絡ください。