FreeBSD CURRENTを使っている場合や、デフォルトでは有効になっていない機能を使っている場合、さまざまなアプリケーションのカーネルモジュールを組み合わせて使っている、新しいデバイスとデバイスドライバを使っている、実験的な機能を試用している場合など、カーネルがパニックすることがあります。
カーネルがパニックした場合、パニック時のデータがあると、何が原因でパニックが発生したのか把握しやすくなります。問題の修正、または問題を回避するために、こうしたデータが重要になります。
パニック発生時にクラッシュダンプを取得するようにするには、/etc/rc.confに次のような設定を追加しておきます。コアデータがスワップ領域に書き出され、次のシステム起動時に回収されて/var/crash/ディレクトリ以下にクラッシュダンプデータやクラッシュ時の状況のサマリデータが出力されるようになります。
デバッグをかけることもできますし、どこで問題が起きたか把握するだけであればcore.txt.0といったテキストファイルの内容を読むだけで多くのことがわかります。このオプションはCURRENTでは最初から有効になっていると思います。RELEASEに対しては無効になっているのではないかと思いますので、使用する場合には明示的に書くようにしてください。
たとえば次の出力であれば、VirtualBoxのvboxnetadpカーネルモジュールでパニックが発生していることがわかります(このケースではVimage関連でVBoxのモジュールがパニックを引き起こしています)。
メーリングリストやフォーラムに問題を報告する時にはこうしたデータを提供すると、問題の解決が早くなる可能性があります。
スワップ領域にZFSを使用している場合には注意が必要です。クラッシュダンプはZFSのスワップ領域に対応していませんので、クラッシュダンプを書き出すことができません。クラッシュダンプを取得するために通常のパーティション領域をスワップとして指定するか、dumpdev=""で書きださせたいパーティションを指定する必要があります(指定には十分注意してください)。