FreeBSD 10-CURRENTのデフォルトのパッケージ管理システムが、開発が進められてきた次世代パッケージ管理システムpkg(8)へ置き換わりました。pkg(8)はapt-getやyumのようにバイナリパッケージレベルでパッケージ管理を実現するための仕組みです。FreeBSDサーバのアプリケーション管理を簡素化する機能として期待されます。従来のpkg_*系管理コマンドはすべてpkg(8)に変更となります。
はじめてpkg(8)を実行すると次のように最初のインストール処理が実施されたあと、pkg(8)の使い方の一覧が表示されます。
この段階で/var/db/pkg/は次のようになっています。旧来のパッケージ管理システムまたはPorts Collectionからアプリケーションをインストールした場合、このディレクトリに個々のソフトウェアのディレクトリが作成され、その中に関連するメタデータなどが記載されていましたが、pkg(8)ではパッケージ情報はSQLiteのデータベースに格納されます。
アプリケーションのインストールは次のようにinstallサブコマンドを使います。最初の実行でリモートリポジトリが取得され、どのパッケージがインストールされることになるかが表示されたのち、インストールが実施されます。
この段階で/var/db/pkg/に次のようにもうひとつSQLiteデータベースが作成されます。
何10台、何100台といったFreeBSDサーバを管理する場合、pkg(8)の提供してくれるパッケージ管理機能はきわめて有益なものです。また、仮想環境でFreeBSDを使いたい場合にもpkg(8)はとても便利な機能を提供してくれます。主要な開発機やワークステーションではPorts Collectionを使い、サービスを提供するFreeBSDマシンではpkg(8)を使うといった使い分けが想定されます。