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- FreeBSD Powering Open-Source Wearable Computing: Viking OS
FreeBSD Newsに興味深い記事が掲載されました。
「FreeBSD Powering Open-Source Wearable Computing: Viking OS」 の記事がそれで、 FreeBSD Newsを運用するGerard van Essen氏がBrilliant ServiceのJohannes Lundberg氏に直接コンタクトを取って、 同社が開発を進めているウェアラブルコンピューティング向けのオペレーティングシステムがFreeBSD 10-CURRENTベースで開発されていること、 FreeBSDを選択したことの経緯などが紹介されています。 Brilliant Serviceは2013年2月に、
ヘッドマウントディスプレイ向けのオペレーティングシステム 「Viking OS」 を発表しました。Viking OSがFreeBSDベースであることは発表されていましたが、 英語の情報ではBSDベースという文言しか公開されておらず、 FreeBSDが使われているのかどうか確かめるためにGerard van Essen氏が直接コンタクトを取って確認したようです。 掲載されたニュースにはいくつも興味深い話が掲載されています。まず、
FreeBSDを選択した大きな要因はBSDライセンスであることとされています。Brilliant Serviceでは最終的にOEMにするのかハードウェアを含めてすべて提供するのかといったビジネスモデルについてはまだ確定していないものの、 いくつかの部分に関してはプロプライエタリにしておきたいとしており、 BSDライセンスが重要だったことを説明しています。 同様の理由でFreeBSDなどを高性能アプリランスや組込み機器に採用するシーンは増えているように思います。ベースシステムにマージされているコンパイラをGCCからLLVM/
Clangへ変更する取り組みを進めている背景にも、 こうしたベンダからの要望があるからです。掲載されたニュースではLLVM/ Clangが採用されていることにも言及されています。 複数のBSD派生物からFreeBSDを選択したことは論理的な判断だったように見えるという説明もあります。また、
Androidにも言及し、 他社ではヘッドマウントディスプレイやスマートメガネのオペレーティングシステムとしてAndroidを採用し、 そこでAndroidスマートフォンアプリを動作させたいようだが、 それら技術に依存していてはよいユーザ体験は提供できないのではないかと指摘しています。新しいシステムを開発し、 新しいユーザ体験を提供していくことだと説明があります。 FreeBSD 10-CURRENTを採用したのは自然なことだという説明もあります。FreeBSDではLLVM/
Clangが採用されるなどいくつもの大きな変更があり、 長期的な視点から見ればこのバージョンを採用するのが自然な選択肢だとしています。また、 ハードウェアを含む製品のプロトタイプの出荷は2016年を予定しており、 それまでにFreeBSD 10は十分に安定すると考えているという説明もあります。