10年前に比べ、Linuxはかなり初心者にやさしいシステムへと変わった。とくにインストールが簡単になり、ユーザインターフェースも扱いやすいものへと変化している。
だが、それでもいまだに「(Linuxには)興味はあるけどインストールが大変そう」と尻込みするユーザは多い。そんなに人に向けて、面倒な作業をいっさい行うことなく、とりあえずLinuxの雰囲気だけでも味わってみることができる3つの方法を「Raymii.org」というサイトが紹介してくれている。
【その1】Live CD/DVD/USBを使う
まずは王道から。各ディストリビューションのISOイメージをダウンロードし、そのイメージをCDもしくはDVDに焼いてしまおう。あとはそのCDをドライブに入れたままPCをリブートするだけ。普通はこれでOKだけど、CDから起動しない場合はBIOSの設定を変更する必要がある。たいていはOS起動前にF2/F8/Delキーなどを押せば設定画面になるので、そこでCDドライブからブートできるように変更しておこう。
もしもCD/DVDドライブでイメージを焼き込めない、あるいはCD/DVDドライブのないPCの場合は、1Gバイト程度のUSBメモリスティックを使うという手がある。ここでオススメしたいのが「UNetbootin」というOSSのツール。好みのLinuxイメージを、CDを焼かずとも簡単にインストールできるUSBメディアができあがる。
【その2】Wubiを使う
Wubi(Windows UBuntu Installer)は、その名の通りWindowsユーザ向けのUbuntuインストーラ。Linuxインストール作業に付きものだったパーティション分割に頭を悩ませる必要もなく、CD/DVDも不要。Windowsの1アプリケーションとしてUbunutuを扱うことができる。ただし、パフォーマンスについては本物のUbuntuと同等…というわけにはいかず、やはりちょっと落ちてしまう。
【その3】VitualBoxを使う
数ある仮想化環境の中でも、Windowsとの共存環境、それもWindows主体でLinuxを使ってみたいというユーザにはVirtualBoxがおすすめ。VitualBoxをインストールし、お好みのディストリビューションの仮想環境を作ればそれでOK。なお仮想環境には少なくとも1Gバイト程度のRAMを確保しておいたほうが無難。
Windows環境はそのままに、でもお手軽にLinuxもちょっと使ってみたい……昔ならtechieな方々から「タコ!」と怒鳴られそうなこんな願望も、今なら簡単に叶えられる。いい世の中になったものだ。