以前、このコーナーでカーネルレベルでのNVIDIAドライバサポートについて触れたことがあったが、NVIDIA搭載マシンでの快適な動作を望むLinuxユーザは多い。そんな彼らをもしかしたら大喜びさせるかもしれないニュースが入ってきた。NVIDIAのオフィシャルデベロッパサイトが1月3日、先日米国のCESで発表されたばかりのTegra 2チップをWindows CEとAndroidに加え、Ubuntuにも対応させると発表したのだ。
次世代SoC(System on a Chip)と呼ばれるTegra 2(1GHz)は、タブレットPCやネットブックといったモバイルデバイスでの利用を前提に開発された初代Tegraの後継チップ。NVIDIAによれば、初代と同じ消費電力(500mW)ながら、最高で4倍のパフォーマンスを発揮できるという。デュアルARM Cortex A9を含む8つのプロセッサで構成され、1Mバイトのキャッシュメモリを備える。とくにFlashの再生においては大幅な高速化が期待できると見られている。
Ubuntuのネットブック用バージョンであるUbuntu Remixについては、タッチスクリーンに不備が見られるなど、そのユーザインターフェースに対して不満をもつユーザも少なくない。一方で、Windows CEやAndroidでは、Tegra 2のもつ高機能性を十分に生かし切れないとする向きもある。Ubuntu for ARMをリリースするUbuntuこそがTegra 2に最適というのは、あながち間違いではないのかもしれない。
2010年中にはTegra 2搭載マシンが市場に出回ると言われているが、ハードウェア開発チームが初期の段階からLinuxをサポートすると表明することは非常にめずらしい。うまく行けば、今年後半にはネットブックで快適にLinuxを使っているユーザがあちこちで見られそうだ。
- What operating systems are supported by Tegra?
- URL:http://tegradeveloper.nvidia.com/tegra/forum/what-operating-systems-are-supported-tegra