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2010年2月23日2年ぶりのリリース! LTSP 5.2が正式公開

Linux Terminal Server Project(LTSP)は2月17日、約2年ぶりの新バージョンとなる「LTSP 5.2」を公開した。ディスプレイマネージャの「LDM (LTSP Display Manager) 2.1」とリモートファイルシステムの「LTSPfs 0.6」も同時に公開されている。これらはUbuntuの次期バージョンであるUbuntu 10.04(コード名"Lucid Lynx")でパッケージとして提供されるほか、Debian、Fedora、Gentooといったメジャーなディストリビューションに対応したパッケージ化も行われる予定だ。

LTSPは1台のサーバマシンに複数台のシンクライアントを接続し、同時に使えるようにするアドオンパッケージで、教育現場などで多く導入されている。学校で使うことを念頭に開発されているEdubuntuはアーキテクチャにLTSPを採り入れている。

LTSP 5.2のおもな変更点は以下の通り。

  • Debian/Fedora/Gentoo/UbuntuがPXE(dhcp+tftp)でブート可能に、またSSHとX11でアプリケーションサーバに接続可能に
  • すべてのセッションをリモートで実行することも、選択したアプリケーションをローカルで実行することも可能
  • Ubuntuの場合、すべてをローカルで実行し、リモートでアプリケーションを選択することが可能(FATクライアント)
  • rdesktopを使ったRDPセッションのサポート
  • ハードディスクやCD-ROMなどのローカルブロックデバイスが利用可能に(LTSPfs)
  • LDMやその他スクリプトにおける多言語サポート
  • (少なくともUbuntuでは)数千台のシンクライアントに対応可能に

とくにUbuntuでの使用においてはあらゆる面で改善が図られており、シンクライアント環境での起動時間の大幅な高速化(Atom 1.6GHz/512Mバイト DDR2で10秒以下)も実現しているという。

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