Linux Daily Topics

2010年4月14日iTunes嫌いのあなたへ─iPod/iPhone/iPadを1ストレージとして扱える「libimobiledevice」

もうまもなくリリースされるUbuntu 10.04 LTSのベータ版を試した方ならすでにご存知かもしれないが、Ubuntu 10.04ではUSB接続でiPhoneやiPodを1つのデバイスとして扱うことができるようになっている。ユーザからの報告によれば、iPadでも問題なくいけるそうだ。なぜそんなことが可能になったか? それは「libimobiledevice」というオープンソースのライブラリのおかげだ。

libimobiledeviceは2007年8月にプロジェクトがスタートし、今年の3月21日にめでたくバージョン1.0.0をリリースした。当初から、Linuxデスクトップ上でユーザがiPod/iPhone(そして最近ではiPadも)のデータやファイルに自由にアクセスできるようにすることを目的としている。つまり、音楽やビデオの同期にiTunesを使わなくてよいのである。SpringBoardをいじることも、iPod/iPhone上のデータをまるごとバックアップすることもできる。おそらく次のバージョンではリストアも完璧にできるようになるだろう。日ごろiTunesの制限の多さにうんざりしている向きにはぴったりのライブラリである。

このlibimobiledevice、3月31日にリリースされたGNOME 2.30に正式サポートされたので、Ubuntu 10.04 LTSでは間違いなくサポートされることになる。GNOME 2.30が入っていないパッケージやディストロでも、今のところ、Ubuntu 9.10、openSUSE 11.0/11.1/11.2、Fedora 12、Mandrivaでの動作が確認されている。AppleはiPhone/iPadに対してUSB越しでできる操作を非常にきびしく制限しているが、一般ユーザにとってはリスキーなjailbreakに頼ることなく、その制限をやわらげてくれるlibimobiledeviceは、今後ますます貴重な存在になりそうだ。

libimobiledevice
URL:http://www.libimobiledevice.org/

おすすめ記事

記事・ニュース一覧