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2010年5月27日MeeGo 1.0がリリース─次リリースではタッチ端末にも対応へ

MeeGoプロジェクトのImad Sousou氏は5月25日、モバイル・組み込み環境に最適化させたLinuxプラットフォーム「MeeGo v1.0」のリリースを発表した。v1.0ではネットブックのユーザエクスペリエンス向上が図られており、英語のほか、日本語、中国語、スペイン語など17ヵ国語に対応している。

MeeGo 1.0はLinuxカーネル2.6.33/Qt 4.6をベースにしており、ネットブックユーザが使いやすいように配慮されたインターフェースが特徴。メールやカレンダー、スケジュール/タスク管理ツール、ソーシャルネットワーク、写真や音楽などメディアファイルなどへのアクセスがしやすくなっている。デフォルトブラウザはGoogle Chrome。電力管理やパフォーマンスもネットブック用に最適化されている。また、ファイルシステムには最近話題のBtrfsをデフォルト採用している。その他、インターネット接続のコネクションマネージャにNokiaとIntelの共同OSSプロジェクトの成果であるConnManを採用したり、UPnP(Universal Plug and Play)でネットワーク接続を簡単にしたりするなど、意欲的な取り組みが随所に見られる。

MeeGoのリリースは今後、半年に1回のタームで行われる予定で、次のMeeGo v1.1は10月リリースとなっている。Sousou氏によれば、v1.1ではタブレットやハンドセットなどタッチ端末にも対応する予定だという。

開発者向けにはMeeGo API(Qt 4.6含む⁠⁠、MeeGo SDKがあわせて公開されている。開発環境のMeeGo SDKは、現在のところネットブックに特化しているが、6月にリリース予定のデベロッパリリースではタッチ端末向けのアプリケーション開発環境も用意するとのことだ。

MeeGoはもともとNokiaとIntelの共同OSSプロジェクトで、Intel Atom搭載ネットブック向けに最適なLinux環境を構築することを目的にスタートした。現在はLinux Foundationに移管され、ネットブックだけでなく、タッチ端末や車載コンピュータなどあらゆるモバイル・組み込み環境で動作するLinuxを目指している。

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