Adobe Labsは、64ビットLinux用Flash Player 10のラボプログラム提供を“一時的に”中断すると発表した。現在AdobeはFlash Playerの次バージョンである10.1のプレリリース版をWindows、Mac OS X、Androidなど各プラットフォーム用に提供しているが、Linux版についてのみ、しばらく提供を見合わせるという。その理由として、「きわめて重要な技術的変更を実施しており、また、セキュリティ面の拡張を行っているため」と説明している。
もっとも、今回の措置はあくまで一時的なものであるとAdobeは強調しており、「次のFlash Playerのメジャーバージョンアップでも、Windows、Mac、および64ビットLinuxデスクトップにおけるネイティブサポートを行う。また、64ビットLinux用Flash Playerの情報もこまめにアップデートしていく」とLinuxサポートの継続を表明している。文面からはなんとなく「Adobeは(絶対に)Linuxユーザを切ったりしない」と叫んでいるような印象すらおぼえる。Flashサポートを拒否しているiPhone/iPadとは違って、LinuxデスクトップでFlashが動かなくなるなんてユーザとしてはあまり考えたくないだけに、ここはAdobeの言葉を信じたいところだ。