Red Hatは11月10日(米国時間)、サンフランシスコの同社イベントで「Red Hat Enterprise Linux 6」のリリースを発表した。同社の製品&技術担当プレジデントのPaul Cormier氏は「RHEL6はこの10年の開発とパートナーシップを結晶させた最高の成果物。これでもってLinuxをより多くの企業に浸透させていきたい。Microsoftサーバのエコシステムを突き崩す力をもっている」と、その出来映えに自信を見せている。
Linuxカーネルには2.6.32を採用しているが、プラットフォームビジネスユニットのバイスプレジデント Jim Totton氏によれば、3,500以上の変更をカーネルに施しているという。とくに電源管理については注力して開発、RHEL 5.xに比較して20%以上の省電力を実現した。収録パッケージは2,000以上、追加した新機能は1,800以上におよび、1万4,000ものバグフィクスを行ったとしている。
大規模環境における最適化も図られており、メモリは16テラバイト、プロセッサは4,000CPUまで制御可能、さらに次世代アーキテクチャのNUMA(Non-Uniform Memory Access)もサポートする。
また、AMD、Cisco、Dell、富士通、日立製作所、HP、IBM、Intel、NECなどのおもだったハードウェアベンダと提携、各社の新製品にもフレキシブルに対応させる。
同社が挙げているRHELの主な特徴は以下の通り。
- 大規模環境、一元管理のエンタープライズデプロイに最適化されたアプリケーションプラットフォーム
- 最新世代の高いスケーラビリティをもつハードウェアにおいても最適化実施
- ホスト/ゲスト環境を問わず、仮想化環境にいては業界最高のパフォーマンス、フレキシビリティ、セキュリティ
- 物理環境、仮想環境、クラウド環境のいずれのデプロイにおいても安定しており、また新技術も採り入れやすく、長期使用に適したプラットフォーム