Linuxディストリビューションの中には、システムがクラッシュしたとき、科学計算専用、など、ある特定の目的のためだけに作られているものも少なくない。今回紹介するのは、負荷テストのためだけに作られたという、その名も「Stresslinux」という胃が痛くなりそうなネーミングのディストリビューションである。
- Stresslinux
- URL:http://www.stresslinux.org/sl/
Stresslinuxの最新バージョンは0.7.105。openSUSE 11.4をベースにしているが、GUIはなくCUIのみの操作となる。デフォルトログイン名/パスワードはどちらも「stress」、rootパスワードは「stresslinux」、とにかくストレスだらけである。これだけですでにクロウト臭がひしひしと感じられるのだが、やはりすごいのはその中身。「stress」「stressapptest」「CPU burn」「hddtemp」「memtester」「memtest86」「iperf」「lm_sensors」など、ひたすらハードウェアに負荷をかけ続け、安定性や温度環境にどう影響が出るかをモニタリングするのに必要なソフトウェアだけが厳選されているのだ。当然ながら超軽量(ISOイメージサイズ約200Mバイト)なので、どんな環境でもさくさく(?)動く。
この"負荷テスト一筋"な迷いない姿勢に、一部のパワーユーザ/テストエンジニアが大絶賛、Microsoftが開発者向けに提供しているオンラインコンテンツ「TechNet Magazine」でも「Stresslinuxこそ、製品出荷前のテストにぜひ利用したい最適のツールセット」と紹介されている。
対応アーキテクチャは32ビット/64ビット。ISOイメージ(CD-ROM/USBメモリ)のほか、PXEやVMwareイメージでのインストールも可能だ。