なんだかここ最近、ぱっとしないニュースが続いている感のあるAdobe/Flash周りだが、今回入ってきたニュースもさびしさが漂うものとなった。2月22日、AdobeはLinux版Flash Playerの提供をバージョン11.2以降は行わないことを開発ブログで表明した。ただしChrome版のみ、Googleが対応プラグインの開発/提供を続けるという。
- Adobe and Google Partnering for Flash Player on Linux
GoogleはChrome/Chromium対応のAPIとしてPPAPI(開発コード"Pepper")というプロジェクトを公開しているが、今後はPepper実装のLinux版FlashプラグインがGoogleから提供される形になる。当然ながらChrome対応のみで、他のブラウザであるFirefoxやOperaでは動作しない。また、プラグインの提供者はあくまでGoogleであり、バージョン11.2以降、AdobeのサイトからLinux版Flash Playerが提供されることはない。
Adobeはバージョン11.2以降、非PepperのLinux版Flash Playerについて5年間はセキュリティアップデートを続けるとしているが、昨年のLinux版AIRの開発終了につづいての今回の発表だけに、デスクトップLinuxのサポートから手を引こうとしている姿勢は明らかだろう。もっともモバイル版Flash Playerの開発さえ断念したのだから、Linuxなんてもう対応している余裕がないのかもしれない。そのうち、Windows/ Mac OS版も対応できない…なんてことにならなければいいのだが。