3月18日(米国時間)、Linus Torvalds氏はLKMLでLinux 3.3のリリースを発表した。予定外のリリース候補版(rc7)を出したものの、開発は全般に順調で、おおむねスケジュール通りの公開となった。
- Linux 3.3 release :Linus Torvalds
- URL:https://lkml.org/lkml/2012/3/18/132
Linux 3.3でもっとも注目される特徴はAndroidのマージだろう。一度は開発のメインラインから離れたAndroidだが、今回は数多くのAndroidサブシステムや機能が統合され、Android/Linuxの両方で動作するドライバやシステムの開発が容易になると見られている。「LinuxとAndroidの統合はさらに進む」とカーネルメンテナーのGreg Kroah-Hartman氏も明言しており、次バージョン以降ではパッチの統合や電源管理システムの改善などが予定されている。
その他の新機能/改善点としては、
- Btrfsの改善(バランスオペレーション)
- マルチレイヤネットワークスイッチのソフトウェア実装「Open vSwitch」
- ネットワークのレイテンシとスループットの問題を改善する「Bufferbloat」
- ext4のオンラインリサイジング改善
- 新アーキテクチャ(Texas InstrumentsのC6X)サポート
などが挙げられる。
Linusは3.3のリリースと同時にLinux 3.4のマージウィンドウをオープンしているが、「しばらく春休みで子供たちとオレゴンに行ってるので来週末(3/24ごろ?)まではネットにいっさいアクセスできないから」と休養宣言、rc1は早くとも3月末となりそうだ。