現在、デフォルトデスクトップ環境としてXfceを採用してるDebianだが、次期バージョンの「Debian 8 "Jessie"」では数年ぶりにGNOMEに変更される可能性が高まっている。
Debianの主要開発者でメンテナーのJoey Hess氏は9月19日、tasksel(使用目的ごとにいくつかのパッケージをまとめたDebian/Ubuntu用のツール)関連のコミュニティで「アクセシビリティ、systemdインテグレーション、その他の要素を考慮すると、GNOMEに戻る時期が近づいている」と発言した。同氏は続けて「もちろん、決定に必要なデータはまだすべて揃っていないが、80%の確率でGNOMEをデフォルトにする方向に向かうだろう。前回Debianがリリースされてから、GNOME 3は大きな進化を遂げた。そろそろ戻ってもいいころだ」ともコメント、その可能性の高さを強調している。
- switch default desktop to Gnome -Joey Hess
GNOMEに戻ることでサイズの肥大化を懸念する声も少なくないが、Hess氏は「スタンドアロンユーザはとくに、Debianが1枚の標準的なCDに収まるサイズであることにこだわるが、正直、現在の開発チームはトラディショナルなCDサイズを重要な問題とは思っていない」とも語っており、メディアサイズは大きな問題にならないとしている。
Hess氏の発言は、9月24日に公開されたGNOME 3.14の正式リリースに合わせてのことだと思われる。Debian 8 "Jessie"は2015年のリリースが期待されているが、今後はGNOME 3.14を前提にした開発にシフトしていくもようだ。