2年ぶりとなるDebianの新バージョン"Jessie"こと「Debian GNU/Linux 8」は4月25日に正式リリースが予定されている。現在、開発チームはその日に向けて最終段階の調整に入っており、バグフィクスに余念がない状態といえる。
- Jessie Release Date: 2015-04-25
DebianのバージョンアップはUbuntuなどDebianをペアレントとする多くのディストリビューションに影響を与えることになるが、そんな中でLinux界隈の一部ではDebianからフォークしたその名も「Devuan」のリリースに注目が集まっている。
Devuan(Dev-Oneと発音する)は、Jessieからはデフォルトの起動システムにsystemdを採用するとしたDebianの決定に反対したメンバーがDebianからフォークし、新たに立ち上げたプロジェクトだ。「systemdの依存性の強さはディストリビューションとしての自由度を損ねる」としてDebian本体と決別、最初の安定版のリリースを目指して開発が行われている。
現在、開発コード"Ceres"の下で最初のバージョンを開発中とのこと。Ceresというコードネームは太陽系の準惑星セレスにちなんで付けられており、Debianのマイナー版という意味を込めて、今後も太陽系の小惑星/準惑星をコードネームに冠していくという。また、起動システムだけでなくデスクトップ環境もDebianとは異なる選択をしているようで、デフォルトのデスクトップとしてXfceを選択している。
Jessieのリリース後に少しずつ姿を見せるであろうDevuanだが、どうにもWebサイトが見にくい。起動システムにもデスクトップ環境にも主張があるのはよいが、まずは読みやすいサイトにしてくれないと、せっかくの主張も伝わらないと思うのだが。