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2016年5月18日USB 3.1対応、新ファイルシステム「OrangeFS」など新機能満載のLinux 4.6がリリース

Linus Torvaldsは5月15日(米国時間⁠⁠、Linux 4.6を正式公開した。7本のリリース候補版(rc)を出した後の「通常のスケジュールで」⁠Linus)リリースされた4.6だが、久々に大きな機能追加がいくつも行われたカーネルとなっている。

Linux 4.6で新たに追加/強化された主な機能は以下のとおり。

  • 10GbpsのUSB 3.1 SuperSpeedPlus
  • OOM(Out of Memory)タスクキラーの信頼性向上
  • Intelの新CPUに対応したメモリプロテクションキー
  • 分散ファイルシステム「OrangeFS」
  • TCPを使ったメッセージの送受信を効率化するKCM(Kernel Connection Multiplexor)
  • 暗号化技術「MACsec IEEE 802.1AE」
  • BATMAN(Better Approach To Mobile Adhoc Networking)にVプロトコル(IVプロトコルの後継)を追加
  • CPU - GPU間のキャッシュコヒーレンスを管理するAPI「dma-buf」
  • 共有ディスクファイルシステム「OCFS2(Oracle Cluster File System 2⁠⁠」にオンラインinodeチェッカー
  • cgroupのプロセスファイル(/proc/$PID/cgroup)を仮想化してコンテナ作成を容易にする「cgroup namespaces」
  • pNFS SCSIレイアウト

新ファイルシステムとして追加されたOrangeFSはスケールアウト型のストレージシステム。並列分散型のファイルシステムはこれまでにも数多くLinuxでサポートされてきたが、OrangeFSとそれらの違いは、数千規模のマルチコアストレージノードが稼働するような環境でのハイパフォーマンス維持が目的になっている点だ。もともとは1993年に開発がスタートしたPVFS(Parallel Virtual File System)に端を発しており、2008年からHPCやストリーミングデータなどのビッグデータの処理にフォーカスしたOrangeFSプロジェクトにリネームし、今回ようやくメインストリームに統合されることになる。

また、Linux 4.6では新たに多くのハードウェアサポートが追加されており、AMD RadeonのGPUドライバが数多く追加されたほか、サポートされたARM SoCボードも増えている。

Linusはすでに次のLinux 4.7に向けマージウィンドウをオープンしており、プルリクエストを受け付けている。

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