最近ではUbuntuタブレットの「Aquaris M10」のように、タブレットやスマートフォンにキーボードやマウスをBluetooth接続してPCのように使える端末が少しずつ登場している。そんな中、注目に値する2in1なプロジェクトがプライベートベータとして6月8日(米国時間)に公開された。Debian 8 "jessie"とXfce、そしてAndroid LolipopのハイブリッドOS「Maru OS」がそれだ。現時点でのバージョンは0.2.3で誰でもダウンロードすることが可能。
- Maru OS
- URL:http://maruos.com/
Maru OSは「完璧なコンテキストアウェア(context aware)なOS」を目指したプロジェクトで、外出時にはAndroidスマートフォンとして、自宅やオフィス、あるいはホテルなどでの作業にはDebian & XfceのLinux PCとして、それぞれの環境に応じた使い方ができるというもの。環境の切り替えはコンテナによって行われる。スマホ端末のネットワーク機能やストレージを使って、どこでもインターネットに接続可能なワークスペースが誕生するというわけだ。デスクトップPCとして使用するときは、端末をHDMIでディスプレイに接続すれば、Debianが5秒ほどで起動する。ディスプレイに接続している間も端末上はAndroidが動作したままなので、スマホとして同時に利用することも可能だ。また、端末をアンプラグした場合も、デスクトップ環境はそのまま維持される。もちろん、Bluetoothインタフェースを備えたキーボードやマウスであればほとんどの周辺機器が利用可能だ。
Maru OSは現在、「ドキュメントの整備など、オープンソース化のための作業を進めている最中」で、開発チーム内でオープンソース化に向けて調整が行われているという。残念なことに現時点でMaru OSが稼働するデバイスは「Nexus 5(D820/D821)」のみだが、プロジェクトチームは他のNexusデバイスのほか、Nexus以外のデバイスのサポートも計画しており、「オープンソースになれば、他のデバイスのサポートも進むはず」と期待している。
- GitHub - maruos
- URL:https://github.com/maruos/maruos