6月24日、Debian開発者のマティアス・クローゼ(Matthias Klose)氏はDebianの開発者メーリングリストに対し、2016年末に正式リリースが予定されているDebian GNU/Linux 9 "Stretch"のコンパイラに関して「GCC 6がStretchのデフォルトコンパイラになる」と投稿した。現在、テスト版(Debian Testing)とUnstable版のユーザであれば、GCC 6をデフォルトコンパイラとして利用し、バグフィクスなどをレポートすることができる。
- GCC 6 & binutils for the Debian stretch release
クローゼ氏は「StretchをGCC 4.9/GCC 5なしでリリースすることは僕のゴールだ」とも明言しており、StretchではGCC 6がデフォルトになるだけでなく、GCC 4.9およびGCC 5はStretch以降、利用できなくなる予定だ。
GCC 6の最新バージョンは4月27日にリリースされたGCC 6.1だが、6月中にもGCC 6.2が公開されるとみられている。クローゼ氏は、この6.2がリリースされた後に、StretchのデフォルトコンパイラをGCC 6に変更するとしている。
また、クローゼ氏は同じメールでプログラミングツール集のGNU Binutils(binutils)のリリースサイクルが12ヵ月から6ヵ月に変更されたことについても触れており、次のバージョンであるbinutils 2.27は2016年夏ごろにリリースされるため、Stretchに含まれるのはbinutils 2.7もしくは次のバージョンの2.8になる予定だとしている。