Pink + Purple == Fuchsia(a new Opereating System)
― たったこれだけの説明で始まったGoogleの新OSプロジェクト「Fuchsia」が、シリコンバレー界隈で静かに話題になり始めている。
おそらく米国時間の8月15日にGitHubにミラーサイトができたFuchsiaは、Googleがローンチしたオープンソースプロジェクトだ。GoogleはFuchsiaについて「AndroidでもChrome OSでもない、まったく新しいOS」としか公式には説明しておらず、オープンソースといいながらもどのライセンスを適用するかについても触れていない。
複数のメディアが伝えるところによれば、FuchsiaはGoogleが独自に進めていたマイクロカーネルプロジェクト「Magenta」をベースにしているという説が有力だ。Magentaは組込み用のオペレーティングシステムとして設計されていたことから、Fuchsiaはそれを発展させたIoT用の基盤になるのでは、とも言われている。そのほかにも「AndroidからLinuxカーネルを排除したあとの代替OS」「Googleが開発中のルータ用OS」「AR(Argumented Reality:拡張現実)のための環境」といった噂も出ている。
Googleはこれらの噂や推測にはいっさい回答していない。しかしFuchsiaの開発メンバーは「Intel NUCやAcer Switch Alpha 12などでの起動がうまく行っていることを確認している」「近いうちにRaspberry Pi 3のサポートを行う予定」などと発言していることから、モバイルや組込みに関連するオペレーティングシステムであるのは間違いないようだ。
現在、Fuchsiaの開発メンバーには6人の名前がクレジットされているが、このうちBrian Swetland氏とTravis Geiselbrecht氏はかつてBe社がリリースしていた「BeOS」のカーネルエンジニアだった経歴をもつ。とくにGeiselbrecht氏は、BeOSの後継となったオープンソース「Haiku」のベースであるNewOSの開発者でもあった人物。GoogleからBeOSのDNAを受け継ぐオペレーティングシステムが発表される日も近いのかもしれない。