Red HatでFedora Linux QA(Quality Assurance:品質保証)チームに所属するAdam Williamsonは10月4日、自身のブログにおいて「深刻なバグなのでPSA(Public Service Announcement)として報告するけど」という前置きで、Fedora 24のユーザに向けてXのクラッシュに関する注意を呼びかけている。
Williamsonによれば、複数のグラフィックアダプタ(IntelとAMD、IntelとNVIDIAなど)を使っている環境の場合、Xが実行中のままsystemd-udevパッケージのアップデート(DNFアップデート)を行うと、「systemd-udev-trigger.service」が再起動され、Xがクラッシュしてしまうとのこと。これはsystemd-udevパッケージをアップデートする際に、本来、古いパッケージがシステムから削除されたあとに実行されるスクリプトレット「%postun」が起動し、その内容通りにサービスを再起動してしまうことに起因する。
現時点でこのバグを回避する方法として、「オフラインアップデートのメカニズム、または仮想ターミナル(VT)を使ってFedoraをアップデートしてほしい」とWilliamsonは呼びかけている。また、現時点ではグラフィックアダプタが1つしかないシステムではこのバグは発生しないが、Williamsonは「似たような現象(ターミナルがクラッシュする、プロセスがkillされる、など)が発生する可能性もあるので、デスクトップ内からシステムアップデートをするのは避けたほうがいい」と警告している。なお、11月に正式公開予定のFedora 25では「Betaの段階でこのバグをフィックスした状態にしておきたい」(Williamson)としている。