Fedora Linuxの開発チームは2月20日(米国時間)、2017年秋以降にリリースが予定されている「Fedora 27」からアルファ版の提供を取りやめることを決定した。ただし6月リリース予定の「Fedora 26」では従来通りアルファ版を提供する。
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アルファ版の提供を取りやめる理由としては「Rawhideのクオリティがアルファ版とほぼ同等」であることを挙げている。FedoraはこれまでRawhideをブランチしてからアルファ版とベータ版を1度ずつリリースし、その後に一般公開(GA)するというプロセスを取ってきたが、この決定によりGA前に一般向けに提供するテストバージョンはベータ版だけとなる。
アルファ版を中止するメリットとして「アルファを中止することで、開発チームのリソースをほかに振り分けることができ、Fedoraの機能の向上につながる」ことが挙げられている。Fedoraのリリースサイクルは年に2回、春と秋に行われるが、ほぼ毎回予定されていたスケジュールから遅れる事態になっている。アルファ版をなくすことで、開発サイクル全体の遅れを改善したいという意向もあるようだ。
なお、次のリリースであるFedora 26のアルファ版は3月7日にフリーズ、3月21日にリリースされる予定となっており、正式リリースは6月13日が予定されている。