ここ1、2年、WindowsやmacOSのリプレース先としてじわじわと人気上昇中のOSに「Feren OS」がある。イギリスで開発されたLinux Mintベースのディストリビューションで、ローリングリリース方式を採用しており、現時点では2019年1月リリースが最新バージョンとなる。日本ではそれほど知名度が高くないが、デスクトップ環境の改善に力を入れているMint(Cinnamon DE)をベースにしていることからもわかる通り、カスタマイズのしやすさやきびきびとした動作、そしてセキュリティやプライバシー保護の観点からも高い評価を得ている。
このFeren OSが3月5日、ひとつの大きなアナウンスをユーザに向けて行った。これまでFeren OSのリポジトリを管理していたSourceForge.netを離れ、GitHubに移行するというものだ。
- Moving on with the Feren OS Repositories - Feren OS
Feren OSの発表によれば、SourceForge上で1週間以上に渡り、パッケージファイルなどでAPTのアップグレードができずに404エラーが返ってくる不具合が頻発したとのこと。「最初はランダムな現象かと思ったが、事態は時間を追うにつれて悪化し、改善する見込みがないと判断、Feren OS PPAをSourceForgeに置くことを断念し、新しい場所(GitHub)に移すことにした」と説明している。なお、現時点では「移行するのはリポジトリだけで、Feren OSのISOは引き続きSourceForge上に置く」としている。
GitHub上のリポジトリページ(stable)はすでに用意されており、年内にはテスト版(unstable)もGitHub上で稼働させる予定だという。
- The Feren OS Repository - GitHub
かつては主流のホスティングサービスだったSourceForge.netだが、レビューやプルリク、ブランチ運用などにおいてはGitHubやGitBucketといったGitベースのサービスに軍配が上がるため、多くの著名なオープンソースプロジェクトがSourceForgeを離れていった。今回、Feren OSはリポジトリの移行だけとしているが、今後、メインのホスティングサービスがGitHubに替わることはほぼ間違いないだろう。