Kubernetesのリリースチームは3月25日(米国時間)、2019年最初のKubernetesアップデートとなる「Kubernetes 1.14」の一般提供開始を発表した。「今回のリリースのテーマは拡張性とより多くのワークロードのサポート」(Kubernetesリリースチーム)という謳い文句どおり、インフラとしての柔軟性にフォーカスしたアップデートとなっている。
- Kubernetes 1.14: Production-level support for Windows Nodes, Kubectl Updates, Persistent Local Volumes GA
- kubernetes/CHANGELOG-1.14.md -GitHub
Kubernetes 1.14では31のエンハンスメントが行われているが、その中でも重要なアップデートとして以下が紹介されている。
- これまでベータ提供だったWindowsノードを本番環境でサポート
- コマンドラインツール「kubectl」のアップデート … 新しいドキュメントとロゴ、YAML管理ツール「kustomize」の統合、デベロッパがオリジナルのサブコマンドをパブリッシュできるkubectlプラグインメカニズム
- ローカルで接続されたストレージを永続的なボリュームソースとして利用可能にする機能がGAに
- PodごとにPID(プロセスID)アイソレーションを実現する機能(PID Limiting)がベータに
とくに大きなアップデートとして注目されるのがWindowsノードの本番環境でのサポートで、ワーカーノードとしてWindowsノードが追加されると同時に、Windowsコンテナのスケジューリングもサポートされるため、より多くのWindowsアプリケーションがKubernetes上で稼働できるようになる。リリースによれば、Podやワークロードコントローラ、サービスタイプといった部分を可能な限りLinuxコンテナと同じレベルの機能に近づけているという。なお、Windows Server 2019のサポートも含まれている。
また、「Additional Notable Feature Updates」としてPodのスケジューリングや優先度を管理するアップデートが追加されており、今後のリリースでさらにPodにフォーカスしたエンハンスメントが行われるとみられる。