Fedoraプロジェクトは4月29日(米国時間)、「Fedora 30」の正式リリースを発表した。提供されるエディションはデスクトップ版の「Fedora Workstation」とサーバ版の「Fedora Server」のほか、GNOME以外のデスクトップ環境に対応した「Fedora Spins」、サイエンスやゲームなど特定の用途に特化した「Fedora Labs」、IoTに特化した「Fedora IoT」など。またARMやPowerなど特定のアーキテクチャをサポートするイメージも用意されている。なお、従来の「Fedora Atomic Host」(コンテナ環境に特化したエディション)をリプレースする「Fedora CoreOS」の正式提供は、今回のリリースでは見送られている。
- Announcing the release of Fedora 30 -Fedora Magazine
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Fedora 30ではカーネルにLinux 5.0、デフォルトデスクトップ環境にGNOME 3.32を採用しており、主要なソフトウェアとしてはほかにGCC 9、Bash 5.0、PHP 7.3、OpenJDK 12などのアップデートが行われている。
サーバ版では新たにAnsibleのRoles機能をベースにした「Linux System Roles」が実装されており、メール(Postfix)やネットワーク(Network)、セキュリティ(SELinux)といった重要なサブシステムに対してつねに一貫したインタフェースを提供、コマンドラインによる呼び出しよりも容易な構成管理が実現する。
なお、Fedoraの開発元であるRed Hatは5月7日(米国時間)から年次カンファレンス「Red Hat Summit 2019」を米ボストンで開催しており、Fedoraブースも設けられる。