Fedoraプロジェクトでインフラストラクチャチームのリードを務めるKevin Fenziは7月14日(米国時間)、かねてから議論中だったi686ハードウェアのサポートについて、今秋リリース予定の「Fedora 31」およびそれ以降のバージョンでは、Modularを含むすべてのエディションでリポジトリを提供しないことを明らかにした。これにより現行のi686ユーザは新バージョンへのアップグレードができなくなるため、早急に別のアーキテクチャに移行する必要がある。
- Changes/Noi686Repositories -Fedora Project Wiki
Fedoraはすでにi386アーキテクチャのリポジトリ提供を終了しており、今回のFedora 31におけるi686サポート終了でもって、32ビットアーキテクチャから決別することになる。ただし、32ビットコードの実行を可能にするマルチライブラリ(multilib)対応のパッケージをメンテナーがデバッグ/テストするための環境として、ごく一部のリポジトリに関してはサポートが継続される見込みだ。
なお、FedoraプロジェクトをスポンサードするRed Hatは7月9日(米国時間)、IBMによる買収が完了したことをアナウンスしているが、当面はRed HatのCEOだったJim Whitehurstを筆頭にマネジメントチームに変更はなく、Fedoraプロジェクトに関してもプロジェクトリーダーのMathew Millerが「(IBM内のユニットになったが)端的に言えば何も変わらない(In short, nothing)」とブログで明言している。
- IBM Closes Landmark Acquisition of Red Hat for $34 Billion; Defines Open, Hybrid Cloud Future
- Red Hat, IBM, and Fedora -Fedora Magazine