PureOSを開発/提供するPurismのPureOSディレクターであるJeremiah Fosterは9月6日(米国時間)、PureOSの提供形態として現在のローリングリリースに加え、OSとしての安定性を高めるために安定版(stable)もリリースしていく方針であることを明らかにした。現時点では8月30日に公開された「PureOS 8.0」が最新の安定版として提供されている。
- PureOS Rolls On as Stable -Purisum
PureOSはDebianベースのオープンソースOSで、これまでローリングリリースのみで提供されていたが、Fosterは「アプリケーションやライブラリを最先端に保ちたいならローリングリリースは良いスタイルである。だが、ローリングリリースには欠点がある。広く使われていない、または十分にテストされていない変更が頻繁に実施されるため、安定性に欠けるのだ」と指摘、より良い解決策を検討した結果、ユーザに選択肢を与えるためにPureOSの安定版をリリースすることを決定したとコメントしている。
今後は安定版に加え、「amber-security」と「amber-update」という互いに補完的なスイートを用意し、これらのアップデートをベースにPureOSの安定版を構成していくという。また、既存のユーザや開発者に向けてローリングリリースも引き続き提供するが、こちらは安定版に比較して「実際のシステムでのテストは十分ではない」(Foster)としている。
Purismは9月24日に同社初のスマートフォンラインナップ「Librem 5」の最初のリリースを控えているが、もともとはローリングリリース方式で提供することを予定していた。だがLibrem 5の開発方針が「セキュリティとプライバシーに徹底的にフォーカスした、オープン性と透明性の高いデバイス」であることから、プラットフォームとしての安定性を重視する方向に切り替えたと見られる。