CentOSのプロジェクトリードを務めるKaranbir Singhは9月24日(世界標準時)、「CentOS Linux 8」の正式リリースを発表した。ソースである「Red Hat Enterprise Linux 8.0」が5月に公開されてから4ヵ月以上を経てのリリースとなる。
- [CentOS-announce] Release for CentOS Linux 8 and CentOS Streams
- CentOS-8 (1905) Release Notes
Singhは今回のCentOS 8のリリースにおいて、RHEL 8の100%リビルドである通常のCentOS 8のほかに、開発者向けのローリングリリース「CentOS Stream」のアナウンスを行っている。CentOS Streamは、アップストリームのFedoraと、エンタープライズディストリビューションであるRHELの中間(midstream)に位置するエディションと説明されており、Fedoraで実装されている最先端の技術をRHELより先に導入、あるいはRHELの次期マイナーリリースで実装予定のコードを含めることなどが予定されている。また、Red HatのエンジニアリングチームもCentOSとRHELのコラボレーションを促進するため、RHEL開発の一部をCentOSプロジェクトに移すことも検討しているという。
- CentOS Stream Release Notes
Singhは「CentOSプロジェクトが2014年1月にRed Hatにジョインすると発表したときから、我々は(CentOSとRHELの)新しい関係が次世代のオープンソーステクノロジの開発とアダプションを前進させる存在となることに重きを置いてきた」とコメントしており、ジョインから約5年後の成果物として、CentOS Streamというローリングリリース方式のエディションが結実したといえる。「CentOS Streamでは過去にリリースされたバージョンは対象にしない。今後にリリースされるバージョンをターゲットにするものだ」というSinghの言葉通り、CenOSプロジェクトは今後、RHELとFedoraの未来を支える存在としても機能することになりそうだ。