LinuxカーネルメンテナーのStephen Rothwellは1月5日、開発版カーネルのGitリポジトリ「linux-next」から、2011年5月にメインラインにマージされたメモリ管理機能「CleanCache」に関連するコードを削除した。これにより2022年3月以降にリリース見込みの「Linux 5.17」からはCleanCacheが消えることになる。
- kernel/git/next/linux-next.git -The linux-next integration testing tree
CleanCasheはWim CoekaertsなどOracleのエンジニアたちが中心となって開発したLinuxのメモリ管理機能で、もともとはXenベースの仮想化環境でメモリをオーバーコミットする機能「Transcendent Memory」(TMEM)の一部として開発されていたが、Linux 3.0で正式にマージされた。Xen環境のゲストOSのパフォーマンス向上に大きな効果があったが、2019年のLinux 5.3でTMEMがメインラインから削除されて以来、CleanCacheを利用するユーザも激減し、今回の決定に至ったとされている。