Linus Torvaldsは1月23日(米国時間)、次期Linuxカーネル「Linux 5.17」の最初のリリース候補(RC)版となる「Linux 5.17-rc1」を公開した。Linusのプライベート旅行の都合で、通常のRCよりもやや早めにマージウィンドウを閉じての公開となったが、とくに大きな混乱もなく順調なスタートとなったようだ。
- Linux 5.17-rc1 -Linus Torvalds
Linusによれば、Linux 5.17はカーネルサイズが肥大化する気配はなく、全体的に見ていたって通常通りの開発になるとのこと。Linux 5.17の大きなアップデートのひとつであるFS-CacheおよびCacheFileの書き換え作業や乱数ジェネレータに関連する作業が通常よりも増えたものの、全体の作業に影響するほどではなかったという。RC1の公開が自身の旅行と重なるため、Linusは移動中にノートPCで作業することを覚悟していたようだが、ほとんどのプルリクエストがマージウィンドウの初期に送られてきたため、作業しながら移動する必要もなかったようだ。スムースにマージウィンドウのクローズからRC1の公開にこぎつけられたことに対してLinusは「みんなに感謝を言わないといけないね(I have to give thanks to people)」と開発メンバーに謝意を示している。
このまま順調に開発が進めば、Linux 5.17は2022年3月中旬(3月13日または3月20日)ごろに正式リリースとなる予定だ。